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グラフト数とドナー面積を容易に計る方法
この方法は、2001年10月メキシコのプエルトヴァラルタで開催された第9回国際毛髪回復外科学会において、スティーブン・・チャン医師によって発表されました。また2001年78月の「ヘアートランスプラント国際フォーラム」第11号に掲載されました。
イントロダクション
グラフト数を計る作業は容易なことではありません。私自身がクリニックで過去3年にわたって使用している方法をここで発表したいと思います。
私たちは、まず、カバーすべき全面積を測らなければなりません。その面積に基づいて切除するドナーエリアの大きさを決定できるのです。その結果が非常に重要です。そして、そのドナーエリアの大きさから、グラフトの大きさを分けながら総グラフト数を算出できるのです。
長所
- 密度とカバー領域が同じであれば同じグラフト数を導き出せる
もし、10人のヘアートランスプラント外科医に、ある特定の患者が必要とするグラフト数を見積もるよう求めれば、10の異なった解答がでるのは間違いありません。
しかし、この方法によれば、全ての外科医やコンサルタント、そして患者さえもがカバーする面積と密度、そしてグラフトのサイズが同じである限り、同じ数のグラフト数を導き出すことが出来ます。
- 患者は過剰な期待を抱くことはなくなるでしょう。
今日、マイクログラフトやフォリキュラー技術を使用すれば、自然な仕上がりの植毛を施すことは少しも困難なことではありません。しかし、密度に関してはまだ問題点が残ります。私たちが患者に500グラフトが必要であるとか1000グラフトが必要であるとか説明しても、それは患者にとってあまり意味がありません。なぜなら患者にとって500グラフトや1000グラフトがどの程度なのか想像できないからです。彼は
1 回の手術でふさふさの髪の毛になれると期待しているかもしれません。
私たちの方法を用いて、私たちは患者に、移植部位には彼のドナーサイトの25%、30%、35%の密度を達成させられることを伝えます。患者は移植後の毛髪の密度についてより適切なイメージを持つことができますし、たった 1 回の手術でふさふさの髪の毛になるといった期待を抱くことはなくなるでしょう。
ただ、患者はもっと自然に見えるよう、4回の手術(理論上は100%の密度が達成される)を希望するかもしれません。このような時、私たちはすでに手術を行った患者の写真を見せます。それらは25%から50%の密度で移植された結果の写真です。こうして、患者は結果についてより一層理解を深めることができるようになります。
- 過剰もしくは過小なドナーエリアの採取の防止
この方法を用いて、私たちは最初にドナーエリアのサイズを決め、グラフトのタイプと数を決定します。従って、過剰及び過少なドナーエリアの採取を極力防ぐことができます。
- カウンセリング時も手術日当日も同じカバー領域
私たちは患者の透明シートの写真複写と頭皮のデジタル写真をファイルしているため、改めて手術日に計り直す必要がありません。ただ、手術の前にカバーしたい領域が同じであることを確認するだけでよいのです。すでにカウンセリングの時点でどのようなヘアーラインが理想かについての相互の合意を得ているわけですから。
- 外科医は最大限のカバーできる面積を見積もることができます
ドナーサイトを最大限50%採取できることは皆さんも承知のことですが、50%のドナーの密度が適切だとして、
もし「恒久毛のはえている領域(ドナーサイト)/カバーする領域>1」であるなら、患者は脱毛領域全てをカバーするに足る充分な毛髪があるといえます。
もし「恒久毛の生えている領域(ドナーサイト)/カバーする領域<1」であれば、患者は脱毛領域の全体をカバーするためのドナー毛髪が絶対的に不足しているでしょう。
- 実際の密度を測定するわけではありません
実際の毛髪密度を測定することは、ほぼ不可能です。毛髪密度は頭皮全体に渡って異なっています。たとえば側頭部の領域は頭頂部よりもより密度は高いのです。
上で述べた方法は、「相対的な比較法」を使用しています。私たちは患者に、ドナー切片の 1
cm2 にどのぐらいのグラフト数があるかは伝えません。ただ、患者自身の持つ既存の密度の25%を植え込むことが出来るとだけ伝えます。例えば、100cm 2のカバー領域に対して25cmのドナーを採取し、ドナー切片をグラフトに切り分けた後、完全に頭皮へ全てのグラフトを植え込みます。これで25%の密度になります。どのぐらいの毛髪本数が25%の密度で達成されるのかについてはカウントする必要はありません。
私たちが目指すのは自然な仕上がりの外観です。それを達成するためには、実際の密度より相対的な密度が重要ではないでしょうか。
- 手術チームの能力を知る
手術の経験を積むことによって、手術チームは患者の人種やグラフトサイズの違いにより、移植可能な最大限の密度を予測できるようになるでしょう。従って、過剰な皮膚採取を予防することにもなるでしょう。
- グラフトの数
グラフト数が分かれば、手術時間や手間を予測することは可能ですが、実際の結果を予測することはできません。つまり、異なった医療機関では異なったサイズのグラフトを使用するために、毛髪の全本数は異なることになるばかりか、100%以上にさえなる事もあります。
残念なことですが、患者が複数の医療機関をまわり、価格を比較するとき、患者はいつも、グラフト数が同じであれば結果も同じであろうと考えているようです。異なったクリニックの間で結果を予想するためには、私は、カバーする領域に対するドナー切片の大きさの割合(密度)がよりよい指標になると考えています。
-- Steven C. Chang, M.D.
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